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読書 【キケン】 有川浩

2010年09月23日 19:55

【キケン】 有川浩

kikenn

おはなしは・・・成南電気工科大学機械制御研究部、略称「機研(キケン)」。“ユナ・ボマー”と異名をとる危険人物の部長=上野直也と、“大魔神”と異名をとる副部長=大神宏明に早速目をつけられたのが、新入生の常識的人物=元山高彦だった・・・・。

男子ばかりの工学部系部活を覗き見しているような楽しさがありました。
部長の上野は一歩間違えば犯罪者に成りかねないほどの爆弾作りの名人。副部長の大神は、大魔神のごとく上野の行動に睨みを利かせているのです。「機研(キケン)」の活動のかなりのハチャメチャさに、ごく普通の学生である主人公も巻き込まれていくのです。といっても、中心になるエピソードは、学園祭でラーメン屋を繁盛させるための顛末だったりするんですね。このエピソードが最高に笑えた所でした。キケンは毎年ラーメン屋を出店するのですが、学祭期間中に“奇跡の味”が出現する瞬間が訪れるというのが伝説でした。でも、この“奇跡の味”は偶然の賜物でしかなかった。なんとかコンスタントにその味を出せるようにならないかと、スープ作りを命じられた主人公が努力に努力を重ねてレシピを完成させ、ラーメン屋の売上高が過去最高を記録したところなんて興奮しました。
また、ボールペンの軸を使って壁にビスをめり込ませるという遊びがエスカレートしていき、銃器を作る一歩手前まで行ってしまうような工学系男子の熱さもまた面白かった。

普通に面白いハチャメチャな話だなぁ~と思っていたら、最後の最後にヤラれました。見開きの黒板のカットは反則並みに効きました。うーん、有川氏はやっぱり上手いなぁ。

>その時代は消えない。なくならない。思い出せばいつもそこにある。それはなくなったのではなく、宝物になった

無意味なことに全力を注ぎ、全力でバカをやる時代なんて人生の中でそんなに長くはないですよね。だからこそ過ぎ去ってみれば懐かしくて堪らない。青春時代へのノスタルジーに胸がキュンとなるのでした。
さて、有川氏の作品と言えば“ベタ甘”もお楽しみのひとつだったりするのですが、この作品では“ベタ甘”はほとんどありませんのであしからず。
徒花スクモさんのイラストも相変わらず有川ワールドにピッタリでした。


ということで、michi的堪能度 ★★★☆



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